良い意味でのいい加減さを身につけること
まじめな人にとっては、いい加減さを身につける事は、とても難しく感じることが多いかも知れません。
適当にやっておいて！とか頼まれても、きっちりやろうとし過ぎて、期限に間に合わなかったり。
何でも完璧にしないと氣が済まないのでしょうが、適当で良い部分まで、きっちりやらないと氣が済まないとなると、それは融通の利かない頑固な人という評価にしかなりません。
そういう人は、全てを完璧にこなそうとして、疲れ切ってしまうことも多いのではないでしょうか。
現実問題として、全てを完璧にこなすことなど不可能です。
それでもやろうとすると無理をするしか無いので、身体を壊してしまって、結果として何も出来なくなるという事もあるでしょう。
無理して何も出来なくなるよりは、程々にして続けられる方が有益なことも多いものです。
見極めが出来てないから、全てを完璧にやろうとしてしまう
おそらく、きちんとやるべき部分と手を抜いても構わない部分の見極めができていなから、全部を完璧にこなそうとしてしまうという傾向はある様な氣がします。
要領の良い人というのは、その見極めが非常に上手くできる人なのだと思います。
見極めた上で、時間配分もきちんと行い、こなしていくので、全体としてある程度の状態を常に保てる様になるのでしょう。
例えば掃除とかでも、毎日やるべき場所と、隔日でも良い場所、週1回でも良い場所等、色々な場所があると思います。
隔日や週1回で良い場所を上手くローテーションさせることで、全体として綺麗な状態を保つことができるものです。
その見極めが出来ない人は、週1回で良い場所まで毎日やろうとするから、間に合わなくなってしまいます。
それで投げ出してしまって、どんどん汚くなっていくという。
汚部屋住まいの人も、元は完璧主義者だったという様な事は多々ある様です。
良い意味でのいい加減さが身についてないと、極端から極端に振れてしまいやすくなる
良い意味でのいい加減さを持っていたら、一定のレベルの清潔さを保てたかも知れないのに、それができなくて全てを投げ出してしまう感じなのかも知れません。
それで極端から極端に振れてしまうのでしょう。
何事も程々が良い
仮に完璧に綺麗にしたところで、すぐにまた汚れてくる訳ですから、そこそこ綺麗な状態を保てれば充分だと割切れば、逆に、ある程度綺麗な状態を保てるものです。
人の手の入っていない美しい原生林だって、近くでよく見れば、動物や虫の死骸や糞尿、枯れて腐った植物、雑菌だらけな訳です。
山の美味しい湧き水だって、微小生物の排泄物等も混ざっています。
でも美味しい。
逆に、不純物の一切混ざっていない純水をそのまま飲んで美味しいかと言われれば、そんなことはありませんよね。
適度に不純物が混ざっている方が美味しかったりします。
良く分からない例え話になっていますが、まあ、掃除に限らず、何事も程々が良いのものだという事です。
いい加減は良い加減、適当は適切な割り当てということもできますからね。
見極める力を養うこと
ただし、見極めが出来てない人が適当に物事を進めると大変な事になるという事はあります。
ちゃんとやるべき場所まで手を抜いてしまう、悪い意味でのいい加減な人もいますから。
私の推奨する、「良い意味でいい加減」である為には、見極める力を養う必要があります。
見極める力を養うためには、経験値を高めるしか無い面もありますから、積極的に様々なことをやってみる必要はあります。
はじめの間は、きちんとやるべき部分を多めに見積もり、手を抜いても良い部分は少なく見積もる方が良いでしょうね。
それでも全てを完璧にやろうとするよりは、幾分か負担は減るものですし、見極めることを常々意識している事によって、自分がやっていることの本質を深く理解できる様になるものです。
見極めをしようとすることなく、完璧に物事をこなそうとするのは、表面的な事しか理解しようとしていないのかも知れませんね。
本質が理解出来れば、何をやるべきか、何をやらなくて良いかも自然に理解できるものですから、物事を見極めることにも意識を向ける様にしてみてください。
これまでと違う世界が開けるかも知れません。
