なぜ、思い込みを解くのが難しいのか
思い込みというのは、自分が物事を考える時の前提になっているので、それが思い込みであることに氣付いていない事が多々あります。
当たり前だと思っているので、それが間違っているかも知れないなどと疑問すらもたない訳です。
思い込みに基づき無意識で現実化するため、思い込みが正しいと思ってしまう
思い込みは物事を考える前提になっているので、無自覚で自分の思い込みを基に予測しています。
そして、無自覚の思い込みを基に潜在意識で現実化していく為、思い込み通りの経験をするので、それが真実だと思ってしまい、その考えが自分の思い込みであることに氣付かなくなってしまうのです。
それどころか、その思い込みが正しいという感覚が強化されてしまいます。
世の中そんなものだと思っている事の多くは、この類の思い込みのことが多いです。
近い関係の人達も同じ様な思い込みを持っている為、余計に氣付きにくいです。
生まれてからずっと田舎の地元で生活を続けている状態だと、更に氣付きにくくなりますね。
都市部だと人口が多いので、田舎に比べれば、思い込みの強固さは多少は緩むかも知れませんが、それでも関わることの出来る人間の数には限界があるので、そこまで差はないかも知れません。
それはさておき、近年はネットの発達によって、様々な情報が入ってくるので、昔に比べれば思い込みに氣付ける可能性は高くなっていますが、自分の思い込みのフィルターを通して物事を捉えるので、せっかく真実に触れる機会に恵まれても、自ら拒絶してしまう人も多いです。
やはり直接関わる人の影響には及ばないのでしょう。
思い込みを点検する
世の中そんなものだと思っているなら、「そんなものだ」の内容を点検する事は役に立ちます。
もの凄い決めつけとかが含まれている可能性がありますから。
自分が育ってきた環境では、そうであったのかも知れませんが、だからと言って、それが本当に真実なのかについて、しっかり観ていくことは大切です。
他には、普段何氣なく使っている言葉の定義の確認ですね。
あまり深く考えた事は無いかも知れませんが、ある言葉に対して自分はどんな定義で使っているのかを確認することは大切なことです。
自分でも良く分からずに言葉を使っている事も多いですからね。
それだと、言葉に力は乗りにくいですし、自分の意図しない方向で力が出てしまう可能性もあるのです。
自分の言葉の定義を確認する事によって、他者と会話する時に、相手が言葉にどんな定義をしているのかも考えながら会話する事も可能になります。
言葉そのもじゃなく、相手が何を伝えたいのかを把握することが会話の目的ですので、言葉面だけを捉えて、正しいとか間違ってるとか言うのは時間の無駄ですからね。
言葉の定義の違いのせいで、誤解が生まれて険悪な関係になってしまうことも多いですから。
思い込みの話から少しそれていますが、言葉の定義にしても、自分の思い込みがベースにありますから、言葉の定義からのアプローチで、思い込みを確認するのも良いかも知れません。
初めのうちは、よく使う言葉に対して自分がどのような定義をしているかを観ていきます。
主要な言葉が済めば、他の言葉も観ていく感じで進めていきます。
この作業は書きながら行うことが必要です。
頭の中で考えているだけでは、考えが深まりませんし、何度も同じ様な思考が堂々巡りするだけです。
言葉によっては、絵や図で定義を表現することも必要かも知れません。
上手に描けなくても、自分が意図する事が理解出来れば大丈夫です。
この作業は長期間続ける必要がある
とても地味な作業で、長期間続ける必要もある作業です。
1ヶ月やそこらやったところで、実感出来る程の効果は出ないことが多いです。
それで続かず止めてしまう人が多いのですが、長時間続けていると、振り返れば大きな成長に繋がっているものです。
思い込みを点検するのは、自分自身を知る事でもあります。
人格の大元に思い込みがありますからね。
逆に言えば、思い込みが変われば人格も変化するということです。
だから、思い込みを探り、変えて行くことに抵抗があるのでしょう。