緊張が強い時は意識のバランスが崩れている
緊張が強い時に限らず、焦りや不安があったり、ネガティブな氣持ちが強い時というのは、意識のバランスが前に偏り過ぎているものです。
そして目の前の事にしか意識が向いて居ないような状態になっています。
視野も非常に狭まっています。
また額の前辺りで息を留めながら必死で考えている様な状態になることが多いです。
緊張状態を直接的にどうにかしようとしても、どうにもならないのですが、緊張によって創り出されている意識の状態を変えることで、緊張状態をほぐすことが可能になります。
背後を感じる
その入り口が背後を感じることです。
背後を感じるからと言って、それは後ろ向きな氣持ちになるということではありません。
たいていの人は視覚優先で世界を捉えていますが、当然、後ろは見えないので、背後に対して無防備になっています。
実は、そういう状態が無意識レベルでの緊張状態を強化させてしまっている一因でもあります。
世界は自分の周囲360度広がっているのに、ほとんど前にしか意識が向いてないというのは危険な状態です。
だから緊張をほぐすために、背後を感じることが役に立つ訳です。
背後を感じる為に
手っ取り早く背後を感じる為には、聴覚にも意識を向け、後の音にも注意を払う事です。
過度に視覚優先の場合、聴覚も前にしか注意が向いて居ませんから、後ろの音はきこえているけどそのままスルーされる感じだと思って下さい。
それを、空間全体の音に注意を払う感じに修正するのです。
そうすると視野も広くなり、武術等で観の目と呼ばれる視野全体を眺めているような視線になります。
それだけでもずいぶん精神状態が安定します。
これは、認識している空間の中央に自分が存在している体感になる為、精神的にもバランスが取れるからです。
可能なら、背中の皮膚感覚にも注意を払うと、背後のより大きな何かに身体を預けている様な安心感も出てきます。